騒いだら殺す…埼玉でも強盗団が襲撃、口座も狙う 在宅時でも戸締まり徹底、不審電話に注意、留守電にして

強盗致傷、現場周辺でレンタカー目撃=さいたま市西区

 今月12日、埼玉県さいたま市西区の住宅から現金とキャッシュカードが盗まれ、住民の80代の無職女性が軽傷を負った強盗致傷事件で、犯行時間帯に現場宅周辺でレンタカーとみられる車が目撃されていたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。県警は犯行グループが逃走などに使ったとみて調べるとともに、各地で相次いでいる強盗事件との関連も詳しく捜査している。

 事件は12日午前4時半ごろに発生した。女性が1人で暮らす、さいたま市西区指扇領別所の住宅に3人組が窓ガラスを割って侵入し、刃物のようなものを突き付け「騒いだら殺すぞ」などと脅迫。女性は粘着テープで手足を縛られ現金12万円とキャッシュカード3枚を奪われた上に、目隠しされた際、顔に軽いけがをした。

 捜査関係者によると、犯行の時間帯に現場周辺でレンタカーとみられる白っぽい車が目撃されていたという。3人組が使用したとみられる。また現場近くのコンビニエンスストアのATMから盗難カードを使い、約50万円が引き出されていたことも判明した。

 これまでの捜査で、さいたま市で犯行に及んだグループが茨城県など関東で発生した同様の事件に複数関与している可能性があるとして、県警は関連を調べている。

 一連の事件では、犯人側が事前に被害者側の個人情報を把握してから住宅などに侵入したことも考えられる。県警は住民に対し、在宅時を含めて戸締まりの徹底を促した上で、「現金の有無や個人情報を聞き出そうとする不審電話は侵入窃盗などに発展する可能性がある。安易に自宅に現金があることを教えない、留守番電話を設定するなど被害に遭わない対策を十分にしてほしい」と呼びかけている。

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