ハンドボール女子 戦力充実の大分が4年ぶりの日本一を目指す 【大分県】

前チームの先発メンバーに名を連ねていた選手がそろう、大分高校の新チーム。すでに土台が構築されており、全国高校選抜大会で4年ぶりの日本一を狙う。キャプテンの小鱗稀美莉(2年)は、「私たち2年生は中学の頃にコロナ禍で全国大会が中止になった学年。高校で日本一になるために集まった」と強い思いを示す。

同じ中学や県選抜チームでプレーした選手が多く、互いのプレーの特徴を理解している。得点源の高山遥奈、司令塔の古賀美陽、ポストプレーを得意とする若林璃音の2年生が軸となり、1年生には16歳以下の日本代表候補選手も控え、戦力は充実している。滝元泰昭監督は「核となれる選手は確かにいるが、それだけでは勝てない。中学の頃の成功体験がないのか、どこか自信がない」とした上で、「2月の全国高校選抜大会の九州予選で優勝して、スッキリした気持ちで全国で戦いたい」と目標を設定した。

基礎練習がチームの根幹を支える

守備からリズムをつくり、速攻から得点を重ねるのは歴代のチームと同じだが、タレントがそろう新チームは、速攻を防がれてもセットプレーで崩すことができる。「シュートで攻撃を終われるのが自分たちの強み」と小鱗。自分たちのペースでなくても、相手のスタイルを真っ向から受け止め、いなすこともできれば、力勝負で上回ることもできる。戦況に応じて戦い方を柔軟に変えることができるのはチーム力があってこそ。

年末年始は全国の強豪校と練習試合を重ね、結果を出した。心配性の指揮官は「やればやるほど細かな課題が出る」と反省の言葉が多かったが、口ぶりに自信が漂う。チームの仕上がりは良く、あとは本番で結果を出し、勢いをつけたいところ。日本一に向けて、2月の九州予選は格好の腕試しとなる。

日本一を目指す大分

(柚野真也)

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