「国宝の寺の文化財を後世に」文化財防火デーに国宝・不動院で消防訓練

26日は「文化財防火デー」です。広島市でただ1つの国宝の寺・不動院で、消防訓練が行われました。

「火事だ! 火事だ!」

訓練は不動院の裏側の山林から出火し、火の粉が飛散して国宝の金堂に飛び火したという想定で始まりました。不動院の関係者が119番通報するとともに、古文書など重要な文化財を運び出し、初期消火にあたります。

ほどなく市の消防署や地元の消防団が到着し、消防車5台を使って消火と救護活動をしました。不動院には、国宝の金堂のほかにも国や県・市などが指定した多くの文化財があります。参加した38人は、真剣に訓練に励んでいました。

不動院 麻生弘融 副住職
「文化財というものが後世に伝えていく必要性というものを再認識して、しっかりと地域のみなさんと防火訓練を行い、文化財を後世に伝えていきたいと思います」

広島市消防局は、貴重な文化財を守るため、日頃から防火意識を高めるよう呼びかけています。

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