佐世保市立学校の再編計画を承認 市教委、保護者らに説明へ

佐世保市立学校の再編計画

 佐世保市教委の定例教育委員会は26日開き、市教委の学校再編計画案を承認した。一定方向性がまとまった地区から住民や保護者らを対象にした「学校再編を考える会」を開き、最終的な合意形成を目指していく。
 市教委は、学校施設の老朽化や少子化を踏まえ、初めて本格的な市立学校の再編を計画している。統廃合や通学区域の見直し対象は全市立学校の6割超に上る46校。再編期間については、本年度から2031年度までの10年間を「第1期」、32年度以降を「第2期」と分類している。
 再編を巡って市教委は、20年度から学校やPTA役員らへの説明を始め、21年度は優先度が高いグループから地域と協議を進めてきた。地域によっては、校区の拡大によって通学距離が長くなることなどを懸念する声が上がっていた。
 本年度は、第1期の対象となっている山澄や南、崎辺、宇久など11地区の25校をグループ化し、ワーキングチームを設置。PTAや地区自治協議会の代表者と、計画案に対する課題を洗い出してきた。今後は一定の方向性がまとまった地区から「考える会」を開催し、地域住民や未就学児、在校児童生徒の保護者らに計画を広く説明。合意を得た地区から順次、再編を進めていく。第2期については長期的に協議を進めていく方針。
 委員会で西本眞也教育長は「押し切って進めるわけではなく、地域から出された案も否定せずに協議していく」と説明した。


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