伸び率は3年連続日本一だけど、全国ワースト続く…沖縄の国民年金の納付率、21年度66.8%

 国民年金保険料の2021年度の県内納付率は66.8%で、対前年度比で5.7ポイント増え、伸び率では3年連続の全国一となった。一方、21年度の納付率は、全国平均73.9%に対して7.1ポイント下回っており、依然として全国ワーストだった。

 一方で、未納分がさかのぼって納められたものも含む「最終納付率」は、最新の統計である22年6月(1カ月)では全国46位となり、初めて最下位を脱した。日本年金機構が19年に立ち上げた「沖縄プロジェクト」が奏功した。

 同プロジェクトは、県内の年金事務所の職員を50人増員し、戸別訪問して制度説明や納付の案内を行うほか、県内の高校などで制度を伝える年金セミナーを実施し、納付率を全国平均まで引き上げることを目指している。

 那覇年金事務所の玉城博之所長は「年金は老齢年金だけでなく、障害年金、遺族年金もあり、どの世代にも関わりがある。年金制度への理解を広め、無年金者の増加防止に努める」と語った。

 (林恭子)

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