卓球男子 九州王者となった明豊、戦力整い狙うは日本一 【大分県】

九州高校新人大会は勝つべくして勝った。男子団体に出場した明豊は予選リーグを危なげなく突破し、決勝リーグでもライバルの希望が丘(福岡県)に3-1で勝利して九州王者に返り咲いた。1年生の頃から全国大会を経験している2年生を軸に、実力通りに力を発揮して、相手に付け入る隙を与えなかった。

昨夏の全国高校総体のシングルスでベスト16入りしたエースの木塚陽斗、ダブルスで木塚とペアを組みベスト8に入った岡田空、昨秋の県高校新人大会から調子を上げている高橋拓己ら2年生に、伸びしろの大きな1年生が加わったチームは、全体のレベルが高く、戦力が充実している。藤本賢司監督は「力のある選手が多く、誰が出てもレベルを保てる」と太鼓判を押す。

全国選抜に向けて練習の雰囲気はいい

実際に九州高校新人大会では、岡田が体調を崩し、急きょ木塚とペアを組んだ高橋が勝利を呼び込んだ。身長180cmを超える高橋は、守備範囲が広く、粘りのスタイルで相手エースとマッチアップしても崩れることはなかった。勝負どころを任せられる木塚は、相手の打球に対して下回転、前進回転のスピンをかけて返球するカットを主体にポイントゲッターとなり、確実に勝利した。

3月の全国高校選抜大会に向けて、大きな自信を手にしたチームの目標は日本一だ。藤本監督は「これまでやってきたことを信じて、全国の強豪を相手に一歩も引かずに最後の1、2点を取ることができたら上位に行ける。実力はある。あとは戦術とメンタルの強化」と課題を挙げ、選手個々の成長を促す。木塚は「選ばれた選手が自覚を持って、自分が必ずポイントを取るという強い気持ちで試合ができれば勝てる。勝負の懸かった場面で勇気を持って、自分の技術を出せるかがポイントとなる。練習から緊張感を持って取り組み、自分がチームを引っ張っていきたい」とエースとしての自覚をにじませた。

日本一を狙える戦力が整った明豊

(柚野真也)

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