食べると邪気を払う 節分の縁起物「カナガシラ」 長崎で水揚げピーク

節分の縁起物とされ、水揚げされたカナガシラ=長崎市、長崎魚市場

 節分(2月3日)の縁起物、カナガシラ(金頭)の水揚げが長崎市京泊3丁目の長崎魚市場でピークを迎えている。2日の早朝、競り人のかけ声が響き、仲買人が次々と競り落とした。
 カナガシラは方言で「ガッツ」と呼ばれ、正面から見ると鬼の顔に似ていることから、食べると邪気を払うとされている。同市では節分の伝統食として、煮付けで食べる風習がある。
 2日は40箱(1箱10キロ)が並び、1キロ当たり600~400円の値が付いた。かまぼこの原料として普段は1キロ当たり200円ほどで取引されるが、この時期は需要が高まり、相場は数倍に上昇するという。
 長崎魚市企画課の多喜田克彦課長代理(48)は「最近は恵方巻き派が多く、年々減少傾向にある。邪気を払って健やかに過ごす伝統の食文化が続いてほしい」と話した。


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