長崎県内3244件、2年連続増 刑法犯認知件数 知能犯の暗躍が件数押し押し上げ

 長崎県警は2日、2022年の県内犯罪概況(暫定値)を発表した。刑法犯の認知件数は、前年比89件増の3244件と2年連続で増加した。ニセ電話詐欺など匿名性が高く、被疑者の特定が難しい知能犯の暗躍が件数を押し上げた。一方、検挙件数は91件減の1922件にとどまった。
 人口10万人当たりの刑法犯認知件数を示す「犯罪率」は250.1件。全国で3番目に低かった。
 知能犯の認知件数は435件(前年比46件増)で、その9割に当たる394件が詐欺。内訳はニセ電話詐欺113件(16件増)、インターネットを介した詐欺89件(44件増)-など。
 窃盗犯の認知件数は1804件(18件増)。このうち自転車盗が254件(70件増)に上ったが、検挙は36件(1件減)に低迷。県警刑事総務課によると、防犯登録をしていない例が多く、219件が鍵をかけていなかった。
 スーパーなどで近年普及した「セルフレジ」への財布や携帯電話の置き忘れによる盗難被害も目立った。同課は「自転車を二重ロックしたり、置き忘れに注意したりして貴重な財産を守ってほしい」と市民に呼びかけた。
 特別法犯では、痴漢や盗撮など県迷惑行為等防止条例違反の摘発が56件(18件増)あった。


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