全国中学人権作文コン 川上さん(平戸)文科大臣賞 數さん(島原)法務省局長賞

(写真右から)川上琴心さん、數奈々穂さん

 法務省は3日、第41回全国中学生人権作文コンテストの入賞作品を発表した。3位に当たる文部科学大臣賞に、平戸市立中部中3年、川上琴心(ことみ)さんの「『煌太、お姉ちゃんと手をつなごう』」が輝いた。同賞の受賞は県内で初めて。法務省人権擁護局長賞には、島原市立第一中2年、數(かず)奈々穂さんの「弟が教えてくれた世界」が選ばれた。
 川上さんは、障害がある弟との暮らしで感じたことや経験を紹介。無力感と悲しさを感じていた時に、父から「弟は、この家なら大丈夫だと思って生まれてきてくれたとよ。だから『私の自慢の弟だぞ』って胸を張れ」と言われ、「一生弟を大切にしよう」と胸に誓ったという。それからは周りの温かさを感じることが多くなったとして、「全ての人が安心して、胸を張って生きられる社会を築いていきたい」と訴えた。
 數さんは、目に障害がある弟や弟のことを思う両親との関わりから学んだことをつづった。
 6582校から76万8623人が応募。最優秀の内閣総理大臣賞には、広島県福山市の盈進学園盈進中3年、松葉悠乃(はるの)さんの「『大きく息を吸い込む世界へ』」が選ばれた。


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