岸田首相「福井県の子育ては目指すべきモデルケース」 福井県児童科学館で少子化対策へ初の政策対話

こども政策対話で福井県を訪問し、親子と触れ合う岸田首相(手前左から2人目)=2月4日午後2時50分、福井県坂井市の県児童科学館

 岸田文雄首相は2月4日、福井県を訪れ、最重要政策と位置付ける子ども・子育て政策の具体化に向け、子育て中の父母らの意見を聴く初の「こども政策対話」を行った。岸田首相は「福井は全員参加の子育て支援に取り組んでおり、目指すべき一つのモデルケース」と述べた。

 岸田首相は1月の施政方針演説で、全国各地を訪問し、子育ての当事者と意見交換する意向を示した。子育て先進県であるとして、初の政策対話の開催地に福井県を選んだ。集まった意見は、3月末にまとめる少子化対策のたたき台に反映させる方針。

 政策対話は坂井市の県児童科学館で行われ、岸田首相、小倉将信こども政策担当相と、県内の3世代同居家族、育児休業を取得した男性教員、シングルマザー、医療的ケア児の母親ら10組16人が参加。子育ての現状や課題、政府への要望を岸田首相に直接伝えた。

 終了後、岸田首相は「男性の家事、育児の参加促進や、子育てを終えた方々も含め地域全体で子育て応援していく機運づくりの大切さなど、貴重な示唆をいただいた」と強調した。

 岸田首相は館内も視察し、親子連れと写真撮影したり、赤ちゃんを抱いたりして気さくに県民と触れ合った。杉本達治知事らからは県内自治体の子育て政策の説明や1月の大雪被害に関する要望を受けた。

⇒電車少ないし閉鎖的な所あるけど…県外出身ママが見る福井

 永平寺町では自動運転車両に試乗し、特定の条件下で無人走行する「レベル4」の運行を目指す取り組みを体験した。

© 株式会社福井新聞社