“春舞台での雪辱誓う” 男子・瓊浦が準優勝 全国高校選抜ハンド九州予選 男子・長崎日大/女子・清峰も代表権

【男子1位グループ決勝、興南―瓊浦】前半8分、瓊浦のセンター川田がシュートを狙う=SAGAプラザ総合体育館

 ハンドボールの第46回全国高校選抜大会九州地区予選最終日は6日、佐賀市のSAGAプラザ総合体育館などで行われ、長崎県勢は男子の瓊浦が1位グループ決勝に臨んだが、興南(沖縄)に27-36で敗れた。女子の清峰、男子の長崎日大は第5代表決定戦を制して、全国選抜大会(3月24~29日・三重、岐阜)の出場権を獲得。この結果、県勢は男子の瓊浦と長崎日大、女子の清峰の3校の全国選抜大会出場が決まった。

【男子第5代表決定戦、国分―長崎日大】後半20分、長崎日大のフローター石丸がシュートを決めて16点目=SAGAプラザ総合体育館

 男子1位グループ決勝の興南-瓊浦は、序盤から興南が瓊浦のミスを逃さず着実に加点。瓊浦も後半4分に16-18と2点差まで詰め、その後もエース川田、フローター大田、檜垣らを中心に粘ったが、最後は興南の速い攻撃を止められずに点差を広げられた。

【女子第5代表決定戦、清峰―浦添】延長戦を制して喜ぶ清峰の選手たち=佐賀県神埼市、神埼中央公園体育館

 女子第5代表決定戦の清峰-浦添(沖縄)は、清峰が後半残り10秒にエース樫本のシュートで17-17の同点に追いつくと、延長戦はセンター山本らが次々にシュートを決め、22-19で浦添を振り切った。男子第5代表決定戦の国分(鹿児島)-長崎日大も20-20で延長に突入。最後は24-24の残り1秒で長崎日大のサイド空閑が決勝シュートを決め、25-24で競り勝った。

◎悔しさ残る内容 男子・瓊浦

 全国制覇を掲げているチームにとって、納得できる内容、結果にはならなかった。男子1位グループ決勝で興南(沖縄)に27-36で敗れた瓊浦。末岡監督は「厳しい状況になったときに立て直す力がない。試合の進め方が分かっていない」と手厳しかった。
 序盤から興南の速さと思い切りの良さに対して後手に回った。センター川田の個人技、フローター大田、檜垣のカットインなどで粘り、後半4分に2点差まで詰めたが、その後は簡単なミスも重なって再び点差を広げられた。末岡監督の「じれてはいけない。雑になってはいけない」という指示を実践できなかった。
 今大会、大車輪の活躍でチームをけん引した川田も、この日は厳しいマークに遭って終盤に失速した。日本協会アカデミー強化指定メンバー入りしているエースは「全然だめだった。自分で点を取るだけはなく、もっと周りを生かせる選手にならなければ…」と反省しきりだった。
 九州準Vという誇れる結果を出しながら、誰ひとり笑顔一つ見せずに会場を後にした今大会。主将の大田は「ミスをなくして、もっと走れるようになるために、また一から練習していく。選抜は一戦一戦しっかり勝ちきって、今度こそ優勝したい」と春舞台での雪辱を誓っていた。


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