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広島市は、新年度予算案に安佐動物公園の悲願をかなえるための費用を計上しました。人気の動物を初めて導入しようという計画です。
中根夕希 キャスター
「安佐動物公園に来ています。今、ゾウさんがおいしそうにニンジンを食べました。実は、安佐動物公園は大規模なリニューアル計画が進んでいて、園内は変わってきています」
広島市安佐動物公園 種の保存・繁殖担当 竹内輝明 課長
― けっこう工事が進んでいます。
「そうですね。キリンとシマウマの新しい獣舎を建てる計画があります」
開園以来、初の本格的なリニューアル工事が進む安佐動物公園―。これまでにマルミミゾウ舎が完成し、今はキリン舎とシマウマ舎の建て替え工事に取りかかっています。
開園から50年余りが過ぎ、老朽化や入園者の伸び悩みを打開しようと、園では7年前、大規模なリニューアル計画を発表し、工事を始めました。
動物の生息地ごとにエリアを再編して、高低差のある敷地内にはエレベーターをつける構想です。
広島エリアには地元の生き物を展示して、新たにオオサンショウウオ館も建設します。
総事業費はおよそ90億円。2015年から30年間かけて整備する壮大な計画です。その目玉として期待されるのが…。
広島市安佐動物公園 竹内輝明 課長
「まさにこれです」
― かわいい。これ、実際の大きさ?
「そうです」
安佐動物公園では開園以来、一度もカバを展示したことがありません。カバの中でも小型のコビトカバを導入しようとしています。
コビトカバは、「世界三大珍獣」の1つで、体重は一般的なカバの10分の1程度です。絶滅危惧種にも指定され、国内では5つの動物園にしかいません。
広島市安佐動物公園 竹内輝明 課長
「古いキリンたちの今の獣舎は、新しい獣舎ができたら、なくなるんですが、その前あたりにコビトカバ舎を作る予定です。園内でアンケートをとったり、お客さまのご意見の中にカバはよく出てくる、見たいなという動物の1つなんです」
カバを待ち望む市民の声は以前からありました。人気者のカバが新たに加われば、入園者の増加につながると期待されているのです。
広島市は、新年度予算案にコビトカバ舎などの整備費用として合わせて4700万円を計上したのです。
正式に予算が決まれば、悲願のコビトカバ舎の設計が始まります。獣舎の大きさは、オス・メスに赤ちゃん誕生まで想定して、3頭が飼育できるようにするそうです。
一般公開は4年後…。コビトカバに会える日が近づいています。