いろんな人の居場所に 12日、佐世保で交流イベント 市民や学生らの団体「オハコ」

拠点の前で、「世界のランチと交流会」のチラシを手にイベントをPRする実行委メンバー=佐世保市白南風町

 高齢者や学生、子育て中の親、外国人-。いろんな人にとっての居場所をつくろうと、市民や学生らでつくる団体「OHA-Co.」(オハコ)は、長崎県佐世保市白南風町の斜面地にある空き家を改修。12日に初めて開く交流イベントに向け、準備に奔走している。
 オハコのメンバーは同市内外の歯科医師や医師、子ども食堂関係者、地域の包括支援センター職員、長崎国際大の学生、留学生など多様な人たち約20人。貧困など社会問題の根底には共通課題として「孤独」があると考え、コミュニケーションの場を作ろうと昨年秋から取り組みを始めた。空き家対策も兼ねており、内装のペンキ塗りなど改修作業もメンバーや地域住民らで行っている。
 12日は、多くの人に取り組みを知ってもらおうと「世界のランチと交流会」と銘打ち行う。直売所などから提供を受けた食材を活用して、留学生らがミャンマーやスリランカのカレー、中国の水ギョーザなどを作り、全140食を無料で振る舞う。歯科医師で同イベント実行委員長の太田信敬さん(40)は、「来た人も僕らも一緒に楽しみたいと思っているので気軽に来てほしい。心のよりどころを皆で作っていきたい」と話している。
 今後は、それぞれの得意分野を生かしたイベントを企画する予定で、最終的には毎日拠点を開放し多様な人が気軽に立ち寄り憩う場にしていくという。
 12日の交流会は午前11時~午後3時まで(食事が無くなり次第終了)。問い合わせは(ohaco.185@gmail.com)。


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