快調マキロイの横で光った粘り 松山英樹はノーボギーで浮上

耐える時間も長かったが崩れなかった(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 2日目(10日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

初日3オーバーと出遅れた松山英樹が好相性を誇る舞台でしっかりと伸ばしてきた。13ホールをプレーして日没サスペンデッドを迎えた中、ボギーなしの4バーディで通算1アンダー。第1ラウンド終了時の93位から暫定38位まで順位を上げた。

出だし1番でカラーからパターで8mを流し込み、1Wを真っすぐ飛ばした3番(パー5)もアイアンで2オンに成功して2パットのバーディ。出だし3ホールで2つ伸ばした後は我慢強いショートゲームが光った。

4番(パー3)は奥のラフからフワリと浮かせたアプローチを下り傾斜に落としてタップインのパーセーブ。バンカーを渡り歩いた6番で2mのパーパットを決めきり、やはりバンカーからの寄せが1.2mを残した9番もピンチをしのいだ。

初日の出遅れからそろってスコアを伸ばした(撮影/田辺安啓(JJ))

同組の世界ランキング1位ロリー・マキロイ(北アイルランド)が前半だけで3連続を含む4バーディ。同じく初日オーバーパーから一気にリーダーボードを駆け上がっていく横で耐えた時間は、後半のプレーにつながった。

10番は右のフェアウェイバンカーから右奥のピンへ完璧なセカンドショット。先に90㎝につけていたコリン・モリカワのさらに内側にチャンスメークしてバーディを奪い、最難関11番も6mがきれいな転がりでカップに消えて2連続となった。

1時間45分遅れのスタートでも大勢のギャラリー(撮影/田辺安啓(JJ))

日没が迫る終盤も高い集中力を発揮した。速いラインのバーディパットが1.2mオーバーした12番(パー3)は返しを冷静に沈め、13番(パー5)はバンカーからとなったセカンドのジャッジ。前の組のプレーを待つ間に最初は5W、ライを見て3Wを抜いた後、アゴを警戒するようにアイアンでのレイアップを選択した。4.5mのバーディトライはカップの右で止まったが、リスクマネジメントに抜かりはなかった。

まずは予選通過圏内までカムバックして14番からの5ホールを持ち越した。2016、17年と連覇したフェニックスでムービングデーへの期待が膨らむ。(アリゾナ州スコッツデール/亀山泰宏)

ノーボギーで一気に浮上(撮影/田辺安啓(JJ))

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