世界トップ3の優勝争いも? 首位シェフラーは松山以来の大会連覇に挑戦

スコッティ・シェフラーは初優勝した地で連覇を狙う(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 2日目(10日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

今季から新設された「昇格試合」の肩書にふさわしい、豪華な優勝争いが見られるかもしれない。前年覇者で世界ランキング2位のスコッティ・シェフラーが「64」で暫定首位に浮上。ランク3位のジョン・ラーム(スペイン)が2打差で続いた。

シェフラーにとっては世界ランク1位浮上、さらに「マスターズ」制覇と2022年の大ブレークの入り口となったのが当地での初優勝だった。直近では2016、17年に松山英樹が達成している大会連覇となれば、ベン・ホーガンやアーノルド・パーマーといった名手たちにも続く史上7人目。「楽しい週末になるはず」とラームら上位ランカーとの対決を前に気持ちを高ぶらせる。

アリゾナ州立大出身のラームにとっては“地元”で勝ちたい試合でもある。前半15番(パー5)ではグリーン左のバンカーからチップインイーグルを決め、母や88歳になるという祖母も観戦していた名物パー3の16番“スタジアム”でも2.5mに絡めてバーディを奪った。「打つ前に知らなくて良かった。知っていたら、祖母にいいショットを見てもらおうと力んでしまっただろうからね」と笑い、「本当にクールな瞬間だった」と喜びをかみしめた。

初日に出遅れたロリー・マキロイも上がってきた(撮影/田辺安啓(JJ))

世界ナンバーワンのロリー・マキロイ(北アイルランド)も初日の出遅れを取り戻す5バーディ。5ホールを残して3アンダーまで上がってきた。前半3番(パー5)で2mのイーグルチャンスを逃す場面もあり、グリーン上次第でさらなる爆発の気配も漂う。

大会最終日は世界最大級のスポーツイベントNFLの「スーパーボウル」が開催され、例年は3日目の土曜日に期間中で最も多い20万人ほどが会場につめかけるとされる。ハイレベルな優勝争いと桁違いの大観衆。熱狂のムービングデーとなりそうだ。(アリゾナ州スコッツデール/亀山泰宏)

こんなライでもボギーは打たない(撮影/田辺安啓(JJ))

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