G7首脳の長崎訪問を各国大使に要請 長崎・広島両市長

エマニュエル大使(中央)と面会した田上市長(右)と松井市長=東京都、在日米国大使館(同大使館提供)

 田上富久長崎市長と松井一実広島市長は14日、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に出席する米国をはじめ、各国の在日大使館などを訪れ、サミットに際して首脳が被爆者と対話し、併せて長崎を訪問するよう要請した。
 両市長は、エマニュエル駐日米大使ら各国大使と相次いで面会し「『この地を最後の被爆地に』と訴え続ける被爆者や市民の願いを共有するため、もう一つの被爆地長崎を訪問してほしい」などとする要請文を手渡した。岸田文雄首相とも官邸で会い、同様に要望。首相は「長崎の気持ちは分かっている」などと答えたという。
 官邸で記者団の取材に応じた両市長によると、田上市長はバイデン米大統領の来崎をエマニュエル大使に要望した際、長崎とカトリックの関わりに言及。バイデン氏は敬虔(けいけん)なカトリック教徒として知られ、同大使は長崎の歴史的特性についても本国に伝える意向を示した。
 田上市長は「まだ細かい日程は決まっていないが(バイデン氏の長崎訪問が)きちんと検討の俎上(そじょう)に載っているという感触はあった」と話した。


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