「小長井牡蠣」を駅弁に! 24日から試験販売へ 諫早の若者らが試作

試作した駅弁を持つ久保さん(右)=諫早市役所

 諫早の食の魅力を発信しようと、長崎県諫早市の若者らが地元漁協の協力でオリジナルの駅弁を試作した。「小長井牡蠣(かき)」として商標登録されている小長井町の養殖カキをふんだんに使った「旅する牡蠣日和」。商品化に向け、24日~3月5日の金、土、日曜に諫早駅で数量限定で試験販売する。
 取り組んでいるのは長崎大2年の久保理莉亜さん(20)を代表に、県立諫早高生ら7人でつくる諫早「駅弁」プロジェクト実行委。諫早の魅力や活力づくりにつながる市民立案の活動を市が支援する「まちづくりサポート事業」に採択された。
 JRで長崎市に通学している久保さんは、西九州新幹線の停車駅でもある諫早駅で諫早ならではの駅弁を見かけないことを寂しく感じていた。同じように、地元の駅弁を作りたいと考えていた母校の生徒たちと実行委を結成。小長井牡蠣を扱う諫早湾漁協の協力で考案した。
 駅弁「旅する牡蠣日和」は、カキの風味が染み込んだご飯の上に煮込んでおいしさを凝縮させたカキが並び、1個をまるごと使ったグラタン、地元の「唐比れんこん」などが彩りを添える。諫早の旅の思い出をつづって郵送してもらおうと、弁当にポストカードも付いている。
 久保さんや同漁協の関係者らが13日、市役所で大久保潔重市長らに報告。試食した大久保市長は「カキが大きくて、プリプリしている。グラタンとの相性もいい」と味に太鼓判を押していた。
 実行委は24~26日、3月3~5日に諫早駅再開発ビル「イーサ」交流広場で、数量限定で試験販売(1個1200円。各日とも午前11時以降に準備ができ次第、先着順に販売)。需要などを把握し、商品化を探る。久保さんは「小長井牡蠣のおいしさを知ってもらい、これを目的に諫早を訪れる人が増えたらうれしい。カキ以外にも四季折々の駅弁ができ、いつ訪れても諫早の駅弁が食べられるようになったらいい」と話した。


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