保護者からは疑問の声も… 広島・尾道市の小中学校再編 市議会に報告

広島・尾道市中心部の小中学校再編案について、尾道市教育委員会が保護者からの意見や今後の取り組みなどを市議会に報告しました。

尾道市中心部の学校再編をめぐっては、数年に渡って議論が続いています。去年11月、市教委は久保・長江・土堂の3小学校を統合して新しい小学校を開校し、久保中学校と長江中学校を1つの中学校に統合する案を示しました。

統合後の小中学校に山波小を加えた2小・1中の新たな「小中一貫教育校」を2025年度に開校する予定です。

尾道市議
「懇切ていねいに説明する必要がある。熱意が必要なんだろうと思うんです」

尾道市教委 学校教育部長
「先進事例も踏まえながら、尾道にふさわしい教育内容や活動などをしっかり詰めていきたい」

尾道市議会議員からは、新しい学校の教育方針や計画の具体性を要望する意見のほか、反対している人たちと話し合う場を求める声などが上がりました。

5日には初めて対面での保護者説明会が開かれました。

参加者からは、通学路の安全性が確保できるか、子どもの人口が減少傾向の中、将来を想定した計画なのかなど、再編案への批判や疑問の声も出ています。

保護者(久保小)
「一番大事な安全面に関する具体案が話されなかったのは少し残念だと思った」

保護者(土堂小)
「特に具体的な取り組みがないので、教育内容もそれでだいじょうぶなのかという不安はあります。説明されている感じもないですし、誠意を感じないなと思います」

尾道市教委は今後、3回目となるPTA役員との意見交換会や、小学校区単位で地域住民への説明会も開くなどして、合意形成に努めるとしています。

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