ヤンキースに誤算 先発右腕モンタスが右肩の手術により長期離脱へ

日本時間2月16日、ヤンキースのアーロン・ブーン監督は右肩の違和感を訴え続けているフランキー・モンタスが来週、右肩の手術を受ける予定であることを明らかにした。モンタスは右肩の不調によりオフシーズンの調整に遅れが生じ、レギュラーシーズンの開幕に間に合わない見込みだったが、手術を受けることが決まり、長期離脱が確定。後半戦での戦列復帰を目指すことになるが、FAを控えた重要なシーズンを全休する可能性も出てきた。先発5番手の長期離脱はヤンキースにとっても大誤算だ。

来月30歳の誕生日を迎えるモンタスは2021年に13勝9敗、防御率3.37、207奪三振という自己最高の成績を残すなど、アスレチックスで先発ローテーションの柱として活躍。昨季は開幕からの19先発で4勝9敗と負けが先行していたものの、104回2/3で防御率3.18、109奪三振と投球内容自体は悪くなく、ヤンキースはケン・ウォルディチャックら4人の有望株とのトレードで救援右腕ルー・トリビーノとともにモンタスを獲得した。

ところが、ヤンキース移籍後は8先発で1勝3敗、防御率6.35と期待を裏切り、シーズン終盤には右肩の炎症で故障者リスト入り。ポストシーズンでは1試合のみの登板に終わり、2009年以来13年ぶりの世界一のための切り札として獲得したヤンキースの期待に応えられなかった。シーズントータルでは27試合に先発して144回1/3を投げ、5勝12敗、防御率4.05、142奪三振。60イニング以上を投げたシーズンでは自己ワーストの防御率だった。

ヤンキースは今オフ、カルロス・ロドンと6年1億6200万ドルの大型契約を結び、ゲリット・コール、ロドン、ネスター・コルテス、ルイス・セベリーノ、モンタスという強力な先発ローテーションが完成。コルテスは右ハムストリングを痛めてWBCアメリカ代表を辞退したものの、開幕には間に合う見込みとなっているが、モンタスの離脱により5番手に穴が開いた。ドミンゴ・ヘルマンとクラーク・シュミットが代役の有力候補とみられ、ブーン監督は「(モンタスの離脱により)チャンスを得る選手たちには自信を持っている」と代役候補たちの奮起に期待を寄せている。

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