夜間中学の設置「県立が望ましい」 有識者ら市教委に提言 那覇市検討委

 那覇市に夜間中学を設置することに関し有識者らの検討委員会は6日、「県立の夜間中学を那覇市に設置することが望ましい」とする提言書を山城良嗣市教育長に提出した。14日に開かれた市議会2月定例会代表質問で、名嘉原安志学校教育部長が吉里明氏(公明)の質問に答えた。

 提言書では「手厚い体制の構築、広域での希望者受け入れの必要性」を踏まえ、「市立ではなく県立の夜間中学を設置することで、より充実した教育の機会を提供できる」と結論づけた。県が那覇市内に夜間中学を設置することになった場合は「全面的な協力を(市に)希望する」とした。

 名嘉原部長は「今後、提言書を尊重しながら対応について検討していく」と述べた。2023年度は県外視察を予定している。

 県教育委員会は20年2月、各市町村教育委員会に対して公立夜間中学の設置検討を依頼した。那覇市は21年度に検討委員会を設置し、夜間中学の在り方などについて議論してきた。

 県は22年度末または23年度初めには、全市町村に検討結果の報告を求める予定。各市町村の結果を踏まえ、今後の設置方針を検討する。

 (伊佐尚記、吉田早希)

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