「ママがいない…」雪降る中、震える2歳児温める 福田小の3人が人命救助

感謝状を受け取った平本君(右)、菜々花さん(中央)、隼汰君=長崎市立福田小

 雪が降る屋外に出て「ママがいない」と震えていた2歳男児を温め、付近の大人に知らせるなど人命救助に貢献したとして、長崎署は13日、長崎市立福田小の児童3人に署長感謝状を贈った。
 児童は平本楓雅君(10)=4年=、濵田菜々花さん(10)=4年=と弟の隼汰君(9)=3年=。
 同署などによると、3人は先月24日午後3時ごろ、公園で遊ぼうと同市小浦町を歩いているとき、雪が降っているのに寝間着姿で靴下をぬらしながら母親を捜す男児を見つけた。この日は暴風雪警報が発表されていた。「男の子の命が危ない」と感じた3人は、2人が身体を寄せ合って男児の体を温め、1人が助けを求めて近くの店に駆け込んだ。店の従業員が110番通報し男児は無事に母親と再会した。男児は母親を捜して家から外に出ていたという。
 同校で井手孝志署長から感謝状を受け取った隼汰君は「見つけてかわいそうだと思って、3人で話して温めてあげようとなった」、菜々花さんは「ママがいないと泣いていたので、無事にお母さんの元に返すことができてよかった」、平本君は「上着のチャックを開き体を大きく広げて(男児にかかる)雪をしのいだ。人助けができてよかった」と話した。


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