元セーブ王ブリットンが公開投球練習 エンゼルスなど6球団が視察

日本時間2月16日、まだフリーエージェント市場に残ったままの救援左腕ザック・ブリットンが「就職活動」の一環としてフロリダで公開投球練習を実施。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、ジャイアンツ、エンゼルス、メッツ、ドジャース、カブス、レンジャーズの6球団が視察に訪れていたようだ。オリオールズ時代の2016年には自己最多の47セーブを記録し、セーブ王のタイトルを手にしたブリットン。エンゼルスやカブスなど、確固たるクローザーが不在のチームにとって魅力的な補強ターゲットだ。

現在35歳のブリットンは2006年ドラフト3巡目指名でオリオールズに入団。デビュー当初は先発投手として起用され、デビューイヤーの2011年には11勝を挙げたが、2014年からリリーフに転向し、これが大ブレイクのきっかけとなった。2014年に71試合で3勝2敗37セーブ、防御率1.65の好成績を残すと、翌2015年は64試合で4勝1敗36セーブ、防御率1.92を記録し、オールスター・ゲーム初選出。そして、2016年には69試合で2勝1敗47セーブ、防御率0.54という圧倒的な数字をマークし、2年連続でオールスター・ゲームに選出されただけでなく、サイ・ヤング賞投票で4位、MVP投票で11位にランクインした。

2018年途中にヤンキースへトレードされると、守護神アロルディス・チャップマンへつなぐセットアッパーとして活躍。2019年は66試合で防御率1.91、短縮シーズンの2020年は20試合で防御率1.89をマークした。しかし、近年は故障に悩まされており、2021年は22試合の登板で防御率5.89と低迷。トミー・ジョン手術を経て戦列復帰した昨季はわずか3試合(防御率13.50)の登板に終わった。

公開投球練習の視察に訪れた6球団のうち、ジャイアンツにはカミロ・ドバル、メッツにはエドウィン・ディアスという絶対的守護神がいるものの、エンゼルス、ドジャース、カブス、レンジャーズはクローザー候補がいるとはいえ、勝利の方程式が固まっていない状況。35歳という年齢もあり、ピークを過ぎていることは否定できないが、ブリットンが魅力的な補強ターゲットであることは間違いないだろう。

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