シナモン、中井町大使“解任” ふるさと納税、目標の1割「高い授業料だった」「感謝してお別れしたい」

2022年に「なかい応援大使」に就任し、中井町のキャラクターなかまる(右)に祝福されるシナモロール

 神奈川県中井町の魅力発信の大役を担い、昨年に「なかい応援大使」に就任した人気キャラクター「シナモロール」(シナモン)について、町は16日までに新年度の契約を更新しない方針を固めた。

 当初は2年間の契約継続が既定路線だったものの、グッズを返礼品にしたふるさと納税額は当初のもくろみの1割程度。戸村裕司町長は「高い授業料だった。残念だがシナモンに感謝してお別れしたい」と頭を下げた。

 シナモンは大きな耳が特徴的な子犬の男の子でサンリオのキャラクター。全国の自治体でもPR役を担い、中井町もその人気にあやかろうと、1年間のキャラクター使用契約を結んだ。

 町はキャラクター使用料やぬいぐるみ、キーホルダーなどのグッズ製作費として計1200万円を2022年度予算に計上。シナモン効果で1300万円の寄付増額を見込んだものの、ふたを開けてみれば今年1月時点で寄付は約190万円にとどまり、返礼品のハンカチは千個のうち80個程度しか活用できなかった。

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