現地調査の広島大学研究者「広島も教訓に」 トルコ・シリア地震

トルコの活断層を長年、調べている広島大学の研究者が会見し、トルコ・シリア地震について「広島も教訓にすべきだ」と話しました。

17日、会見したのは、地震地質学が専門の 奥村晃史 特任教授です。奥村特任教授は、1988年から35年間にわたってトルコに通って、現地の活断層や地震の研究を進めてきました。

今月6日、トルコ南東部を震源とするマグニチュード7.8の大地震では、死者が4万3000人を超えました。

奥村特任教授によりますと、今回の地震は「東アナトリア断層」と呼ばれる活断層で発生し、最初の地震が起きたあと、9時間のうちにさらに2つの大地震が起きたと説明しました。

広島大学(地震地質学) 奥村晃史 特任教授
「これ、大変なことです。トルコではこれまで経験したことのない強い揺れが起きた。トルコの人たちは、そんなに大きな地震でこんな被害が出るとはおそらく予測していなかったし、地震に対する注意をそれほど払っていなかった」

そして、「大地震がいつ起きるか、時期的なことまでは予知できなかった。活断層がある広島も教訓にすべきだ」と警鐘を鳴らしました。

広島大学(地震地質学) 奥村晃史 特任教授
「お金をかけずにきょうからできる地震対策はいっぱいあるんですね。例えば家具の配置、寝ている部屋には背の高い家具、重いものはおかない。(そのような対策が)生き延びるための最善の策ではないかと思います」

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