嘉代子桜“2世”植樹 長崎・城山小 創立100周年記念 「もっと平和を大切にしたい」

本田会長と嘉代子桜を植える児童たち=長崎市立城山小

 長崎原爆の爆心地から500メートル離れた長崎市城山町で亡くなった林嘉代子さんをしのぶ嘉代子桜の“2世”の植樹が17日、市立城山小であり、児童らが平和を願い苗木を植えた。
 今春の同校創立100周年を記念し、同窓会などで作る「城山小原爆殉難者慰霊会」が苗木30本を寄贈した。
 15歳だった林さんは1945年8月9日、兵器工場の事務所として使われていた城山国民学校(現・同校)で、学徒動員中に被爆し亡くなった。嘉代子桜は、母津恵さんが49年に娘をしのび同校に贈った50本のソメイヨシノ。同会は2020年からグラウンドに残る6本から2世を残そうと苗木を育てている。
 この日、児童らはグラウンドに土を掘り、苗木を植えて水を与えた。本田魂会長(79)は「子どもたちと一緒に桜も育ってほしい」と笑顔。2年生の倉員悠君(8)は植え終わり「自分たちももっと平和を大切にしたい」、金子穂莉さん(8)は「ずっと生き続ける桜として、ぐんぐん育ってほしい」と明るい未来を願った。


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