栃木トヨタと所属契約 飛び込み日本代表榎本遼香 パリ五輪へ活動サポート

新井社長(左)から内定証書を受け取る榎本=宇都宮市内

 栃木トヨタ自動車は21日、栃木県宇都宮市横田新町の本社で記者会見を開き、飛び込み日本代表で宇都宮市出身の榎本遼香(えのもとはるか)(26)=県スポーツ協会=と所属契約を結ぶと発表した。2024年パリ五輪出場を目指す榎本の活動をバックアップする。

 同社がスポーツ選手を支援するのは初めて。榎本は「栃木トヨタ所属でパリ五輪の出場に向け頑張りたい。アスリートの立場を生かして、地域に根ざした活動にも積極的に取り組んでいく」と決意を語った。

 契約期間は4月1日から2年間。シーズン中はトレーニングなど競技に専念してもらい、オフに同社のイベントなどを通じて講演などの活動を行う予定。

 榎本の知人が同社の顧客だった縁で、榎本から同社へ競技に懸ける思いや地元愛などをプレゼンテーションする機会があり、「競技に対するひたむきな姿や地元を大切にする思いなどに共感した」(新井孝則(あらいたかのり)社長)ことが所属契約につながった。

 榎本は「ありがたいと思うと同時に、責任感も感じている」と気を引き締め、「背中を押されている感じがして、今まで以上に力が出せる」と喜んだ。本県の飛び込み選手が民間企業から長期の活動支援を受ける初めてのケースでもあり、「大学を卒業しても競技が続けられるという道標のようなものになれれば、競技の幅も広がっていくのでは」と期待した。

 同社では大会への社員応援なども想定し、新井社長は「金銭面をはじめ、いろいろなバックアップができればいい。目いっぱい応援していきたい」と後押しを約束した。記者会見の後、新井社長から榎本へ内定証書と「栃木トヨタ」のロゴ入りジャージーが手渡された。

会見に臨む榎本(右)
会見に臨む榎本(右)

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