93歳男性も熱中… 今年注目の「ピラティス」老若男女に人気の理由は?魅力に迫る!

『今年始めたい習い事ランキング」で上位にランクインし注目されているのが「ピラティス」です。年齢や性別を問わずファンが増えているという人気の秘密を探りました。

ピラティスは元々はリハビリから生まれた「体と心をコントロールする」ためのエクササイズです。韓流アイドルのSNSなどをきっかけに若い女性を中心に人気に火が付き、ピラティスのスタジオ「zen pkace pilates」ではコロナ禍でも全国で会員数が1.4倍ほどに増えているといいます。銀座二丁目スタジオのエデュケーター・Sakikoさんは「今は20代の人がSNSからピラティスをしているのを見て来る人も多いが、すごく濃くやっている人は40代、50代が多い」と話します。スポーツの経験がなくても簡単に始めることができ、けがの心配が少ないというピラティスは、性別や年齢を問わず多くの人に親しまれているようです。

この日、スタジオにやって来た山口晋平さん(93)はピラティス歴10年以上という"ベテラン”です。「父の日」に家族から体験レッスンをプレゼントされてからピラティスにのめり込み、豊洲の自宅から銀座のスタジオまで毎週、バスで通っています。晋平さんが「僕の想像ですけど『こんなおじいさんをピラティスで何とかなるのか』なんて話が(スタッフ内では)あったんじゃないかなと想像しているぐらい、当初はひどかった」と話すほど、ピラティスを始めた当初は歩くのがやっとというほどの状態だった晋平さんでしたが、今では椅子に手をつくこともなくさっそうと立ち上がり、背筋もピンと伸びていて、とても93歳とは思えないはつらつぶりです。晋平さんは「ずっとここに来ようというつもりで生活している。『死んでからもここに来て…』っていう話をすると『恐ろしいね』って言われたんですけど」と笑わせます。

実際にTOKYO MX「news TOKYO FLAG」の小松正英キャスターもピラティスに挑戦してみました。レッスンでは、お手本を見せてもらいながら骨を動かすことをイメージすると少しずつできるようになりますが「自分の体がここまで自分の思う通りに動かないことにちょっとショックを受けています」と、最初は思い通りに体を動かすことができないもどかしさに思わず本音も漏れます。そして、ピラティスをやっていると、自分が無意識のうちに体に負荷のかかる動かし方をしていたことに気づかされます。エデュケーターのSakikoさんは「毎日繰り返すと痛みになって、痛みを治してもらいたいがために病院に行く。けれども数十年の習慣までは医者は治せないので、結局また痛くなっての繰り返し」と指摘します。結局、この日はおよそ1時間、みっちりピラティスを体験しました。小松キャスターは「息切れや、筋肉トレーニングをした時のだるさや重さはないけれど、何か違う負荷を感じる」「春から体を動かしたいけれども体力に自信がないという人こそ、ピラティスをお勧めしたいと体験して感じた」と語りました。

初めてでも効果を体感できたピラティス──。この春に始めてみるのもいいかもしれません。

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