剣道男子 日本一連覇に向けて仕上がり上々の明豊 【大分県】

日本一に向けて稽古に熱が入る。昨年3月、全国高校剣道選抜大会の男子団体で日本一になった明豊が連覇を狙う。主将の境泰地(2年)は「技術面は仕上がっている。今年は目立った選手はいないが、全員が気づいたことを言い合える雰囲気がある。優勝旗をもう一度持って帰るために自分たちの剣道を貫きたい」と表情を引き締めた。

創部6年目で悲願の日本一に輝いた3年生が卒業した。岩本貴光総監督は「(代替わりした)新チームは、中学3年のときにコロナ禍で全国大会を経験していない世代。高校になってからも上の学年が実力者ぞろいで場数を踏めていない。ただ、真面目で一生懸命に稽古ができる選手が多い。昨年のチームに近い戦力になっている」と日本一連覇への手応えを示した。

集中力を高めて稽古に臨む

2月の九州高校選抜大会の団体戦は決勝トーナメント1回戦で敗れたが、個人戦で杉本駿太(2年)が優勝し、境が3位と結果を残した。背筋がピンと伸び、凛としたたたずまいで、面を主体とする正統派の剣道を掲げる明豊スタイルを体現する杉本は、技の幅が広く、ポイントゲッターとなる。気持ちの強さが前面に出る境はチームを勢いづかせるだけでなく、団体戦では中堅を任せられることが多いが、戦況に応じた柔軟な剣道ができる。団体戦ではこの2人を軸とし、好調な選手が試合に出ることになる。

2年生11人、1年生11人が向上心を持って稽古に打ち込んでいる。岩本総監督は「全国を見渡せば抜きんでたチームはいないので、どこにもチャンスがある。個々のスキルを見直し、技を増やしたい」と、大会までにもう一段階、選手の成長を促す。境は「最後は勝ちたい思い、気迫のあるチームが勝つ。全員の気持ちを一つにして大会に臨みたい」と話した。

部員全員の力を結集して日本一連覇を目指す

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS