航空業界への就職を目指す女性を対象とした「女性航空教室 Yes I Can」が5日、東京都内の全日本空輸訓練施設「ANA Blue Base」で開かれ、講師の一人を務めた航空機器部品加工ウラノ長崎工場（東彼東彼杵町）の濵田侑希恵さん（35）が異業種から転身した経歴を踏まえ、参加者にアドバイスした。
日本航空宇宙工業会など関係団体が主催し7回目。約50人が参加し、女性の航空整備士や操縦士、技術者らが講師を務めた。
濵田さんは、ウラノが航空機向けチタン材加工などを手がける「削りのプロフェッショナル」と説明。長崎工場は「平均年齢32歳」と若手が多いが、「世界中に安全と安心をつくり届ける」との目的を全社で共有し、徹底した生産管理でエンジン部品などを製造している状況を説明した。
濵田さんは現在、長崎工場の利益創出グループに所属。福岡県の病院などで社会福祉士を務めた後、5年前にウラノに入社した経緯に触れ、「工業系のバックグラウンドはなかったが、先輩や上司に恵まれ、金属加工の知識を一から丁寧に教えてもらった。尊敬できる上司が見本となってくれたことが推進力になった」と振り返った。航空業界はいろいろな関わり方ができると指摘し「どんなバックグラウンドを持つ人も、航空業界で活躍することは可能」とにこやかに語った。
