「もう、やらかせない」 荒木優奈が父との電話で奮起

父との電話でやる気スイッチオン(撮影/谷口愛純)

◇アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 3日目(11日)◇シンガポールアイランドカントリークラブ(シンガポール)◇6343yd(パー72)

首位と6打差から出た荒木優奈(宮崎・日章学園高2年)は、6バーディ、2ボギー「68」をマークして首位と4打差3位につけた。優勝も狙える位置で3日目を終えたが、前日の父との電話を思い出すと、ちょっと悔しい。

小さいころからゴルフを習っている父とは、シンガポールに来て初めて電話した。初日に「74」と出遅れた結果を「やらかしているな」と心配されたが、「スイングも、ショットもいいから頑張って」と背中を押された。「64くらい出したら、優勝もいけるんじゃない?」と軽い流れで交わした言葉は本気だった。

最初のボギーに悔しい表情(撮影/谷口愛純)

「絶対に、伸ばさないといけない」と迎えた第3ラウンド。朝イチのティショットは、「調子がいいと、振りまくってスタンスが開いて曲がっちゃう」と力が入りすぎて右に曲げてボギーになった。

序盤こそショットに苦戦したが、冷静になってスタンスを修正してからは2度の3連続バーディで通算7アンダーまで到達。最終ホールのボギーで後退したが、通算6アンダーで3位まで順位を上げた。

「最初と最後のボギーがすごく悔しいです。もうちょっと、行けた」と調子がいいだけに悔しさのほうが先に出た。「もう、やらかせない。納得できるプレーをして、笑顔で帰りたいです」と、遠く離れた父を思うと力がみなぎった。(シンガポール・サイムロード/谷口愛純)

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