那須どうぶつ王国「ザ・キャッツ」帰ってくる 飼育員と猫、固い絆で休止乗り越え...

綱渡りを披露するネコ

 栃木県那須町大島の那須どうぶつ王国で大人気の猫によるパフォーマンス「ザ・キャッツ」が18日、約3年ぶりに帰ってくる。国内の動物園で猫のパフォーマンスが見られるのは同園のみ。新型コロナウイルス感染拡大により2020年4月から休止しているが、担当飼育員たちは復活を信じ、猫と共に練習を重ねてきた。サブリーダーの橋本渚(はしもとなぎさ)さん(29)は「長く休んだ分、レベルアップした姿を見せたい」と意気込む。

 猫の身体能力、知能の高さを知ってもらおうと、同園は11年4月にザ・キャッツの上演を開始。8種16匹の猫が玉乗りや綱渡りなどを披露し、コロナ禍前は1回のショーに約360人が詰めかけるほど人気を集めた。しかし新型コロナが広がったことで、屋内会場で行われていた同パフォーマンスは感染防止のため休止となった。

 これまで、再開の話が持ち上がっては感染者数が急増する度に見送らざるを得なかったという。飼育員たちは、先が見えない中でも猫たちの体調管理のために遊びの延長としてトレーニングを継続。何より猫と戯れるのは癒やしでもあり、橋本さんは「猫たちにも支えられた」と感謝する。

 現在は18日の再スタートに向け、観客を会場に入れた公開練習などに励んでいる。出演する猫の中には同園に保護された猫もおり、橋本さんは「この場所を通じて、捨てられたり殺処分されたりする猫の現状について知ってもらえたらうれしい」と語った。

 開演時間は平日が午後1時半、土日祝日は午前11時と午後1時半。観覧席は160席。同園アニマルスタジアムの先着順に入館できる。

筒を転がす特訓をするネコと飼育員
ハードルを軽々と飛び越えるネコ
ハードルを軽々と飛び越えるネコ
観客の膝の上を散歩するネコ

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