コウノトリのペア産卵か 小山の渡良瀬遊水地

巣材を運ぶひかる(右)と巣に伏せるレイ=3日午前9時半、小山市下生井(小山市提供)

 栃木県小山市は14日、同市下生井の渡良瀬遊水地に定着している国の特別天然記念物コウノトリのペアが産卵したとみられると発表した。産卵推定日は3日。ふ化は4月上旬の予定で、誕生すれば同所では4年連続となる。

 ペアは、同所の人工巣塔に定着している千葉県野田市生まれの6歳の雄「ひかる」と3歳の雌「レイ」。1月22日ごろから交尾らしい行動が確認され、2月20日ごろから交代で巣に伏せるような行動が見られた。コウノトリ研究機関の兵庫県立コウノトリの郷公園などに観察記録を提供し、産卵が推定された。

 小山市の浅野正富(あさのまさとみ)市長は「抱卵をうれしく思う」とコメント。同所の遊水地ではこれまで6羽のひなが巣立っており、「遊水地のコウノトリが全国を飛び回るようになった成果を皆さんと分かち合い、活動の原動力としていく」とした。

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