新品種ソバ導入に向け会合 試食会で手応え 日光、鹿沼

食味試験を行う参加者

 【日光】上都賀地方農業振興協議会と県上都賀農業振興事務所は13日、新品種のソバ導入を進める「上都賀地方そば新品種導入検討会」の会合を日光市内で開いた。新品種の栽培に関する適応試験の説明や食味試験を行った。

 会合には日光、鹿沼両市のソバ生産者やそば店主、学識者など約20人が出席した。

 検討会は昨秋から、国の農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)が開発した夏と秋に栽培できる新品種の導入に向け、両市内での栽培の適応性に関する試験を実施。会合では、新品種は草丈などが短く、台風による倒伏の影響が少ないことなどが報告された。

 また、食味試験も行われ、参加者は新品種で打った手打ちそばを試食した。すでにある品種と比較しながら、現時点での香りや味、食感などを確認した。参加者からは「最適な収穫時期などが見極められれば、とても伸び代がある」などと期待する声が聞かれた。

 新年度も継続して試験を続け、新品種の適応性を判断する。早ければ2024年から徐々に市場に流通するという。

 

 

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