「より最善の手続きをする余地あった」熱海土石流災害 百条委が行政対応を厳しく批判 本会議で報告書可決

静岡県熱海市伊豆山地区の土石流災害をめぐり、調査を続けてきた百条委員会の最終報告書が3月15日に開かれた熱海市議会本会議で可決されました。行政側の問題点を指摘し、「より最善の手続きをする余地があった」と厳しく批判しています。

<伊豆山土石流災害に関する調査特別委員会 稲村千尋委員長>

「市長と行政当局は多くの尊い命と住民の財産が奪われた事実を重く受け止め、しかるべきその責任を負うべきである」

2021年7月に起きた熱海市伊豆山の土石流災害をめぐり、熱海市議会は2021年11月から百条委員会を設置し、市の行政対応について調べてきました。

<熱海市議会本会議採決>

「賛成の議員の起立を求めます」

「起立全員であります」

15日開かれた熱海市議会2月定例会で、最終の報告書が提出され、全会一致で可決されました。

報告書は8つの項目にわたり、行政側の問題点を指摘。業者が出した届出書に不備があるにもかかわらず、受理したことや措置命令を出さなかった熱海市の判断について、「より最善の手続きをする余地があった」と厳しく批判しています。

市議会終了後、議長と百条委員会の委員長が斉藤栄熱海市長に直接、報告書を手渡しました。

<伊豆山土石流災害に関する調査特別委員会 稲村千尋委員長>

「十分な対応ができていなかったので、責任はあったと思います。(行政のみなさんは)反省すべき点は反省し、次に生かしていただきたい」

<熱海市 斉藤栄市長>

「改善すべき点は当然あったと思います。そのことを踏まえて、再発防止策の中で改善してまいりたい」

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