大村「ミライon」が奨励賞に 第1回SDGs建築賞 エネルギー消費、大幅低減

SDGs建築賞で審査委員会奨励賞に選ばれたミライonの内観=大村市、ミライon

 県市一体型図書館や大村市歴史資料館が入る同市東本町の「ミライon」が、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け顕著な効果が期待できる建築物を顕彰する本年度の「第1回SDGs建築賞」大規模建築部門で、審査委員会奨励賞に選ばれた。

 住宅・建築SDGs推進センター(東京)が主催。大規模、中・小規模建築の2部門に、全国から計34作品の応募があった。大学教授らでつくる審査委員会が国土交通大臣賞や同センター理事長賞を選出。奨励賞は両部門で計6作品が選ばれた。
 ミライonでは照明、空調などに高効率のシステムや機器などを採用することでエネルギー消費を大幅に低減。同規模の標準的な仕様の建築物と比較し、1次エネルギーの年間消費量は50%以上削減されているという。
 審査では屋根で雨水を集め外構で涵養(かんよう)させる仕組みや、地場産材を余すことなく有効活用したことも評価。「地場の地形、文化、産業に寄り添いつつ、建築の強さで市民が誇れる新しい居場所を提供した優れた建築」と講評された。
 ミライonは昨年、北米照明学会照明デザインアワードでも入賞している。県生涯学習課は「受賞をきっかけに、まだ利用したことがない県民が足を運ぶようになれば。電子書籍サービスも開始しており、今後も魅力ある施設にしていきたい」としている。

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