建築家の隈研吾さんが手掛ける公園とは? 「海も山もあるすてきな風景」設計行う福井県高浜町で構想語る

高浜公園(仮称)の設計について説明する隈さん=3月18日、福井県高浜町文化会館

 福井県高浜町薗部に整備予定の高浜公園(仮称)の設計を行っている建築家、隈研吾さんの講演会が18日、町文化会館で開かれた。町民ら約200人に構想を説明し「高浜町は里山があり海もある理想的な環境。地形と呼応させ、高浜の風景を子どもたちが思い出せる場所にしたい」と語った。

 町が公募型プロポーザルを実施し、隈さんとジャクエツ(敦賀市)、日本海コンサルタント(金沢市)が共同で設計する。2023年度に実施設計、24年度着工、25年度完成を予定している。

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 公園は芝生広場を中心に、山型の巨大なテントの中にトランポリンやブランコ、滑り台などの遊具を備えた「アオバテント」を西側に設置。東側には小高い丘に登ったり潜ったりして遊ぶ大型遊具「ドウクツ」を用意し、公園を一周する遊歩道「マワリミチ」を設ける計画を隈さんが説明した。

 高浜町については「若狭湾、青葉山があり日本の原形のようなすてきな風景」と称賛。公園のシンボルとなるアオバテントは背景に青葉山が見える位置に置き、遊歩道沿いに木陰を作るなど「風景と緑、遊びをつなげる設計を意識している」と話した。安全性や利用者の心地よさに配慮した細かな仕掛けも紹介し「いろんなことができる場所になると思う。楽しみにしていてもらえたら」と呼びかけた。

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