“創作童話集 想像豊かに挿絵” 永田さん、根獅子小児童と共同7作目 平戸

創作童話集を共同制作した永田さん(前列右から3人目)と根獅子小の児童ら=平戸市根獅子町

 平戸市深川町で民宿を営む永田米吉さん(71)は、同市根獅子町の市立根獅子小(村川司麻校長、23人)の3~6年生児童たちと共同制作した創作童話集「深川家の恐ろしい冒険」(A4判、41ページ)を自費出版した。永田さんは同校を訪れ、5、6年生に出来上がった童話集を贈った。

創作童話集「深川家の恐ろしい冒険」の表紙

 永田さんは同校で読み聞かせなどに携わる。また地域の民話、伝承を取材し、童話集などとして自費出版する活動を続けており、同校児童との共同制作は7作目。今回は明治から平成までの時代ごとに4編を収録。明治編、大正編は2017年の童話集から当時の在校生が描いた挿絵とともに再掲載。昭和編、平成編の2本は永田さんの体験などを基にした。昭和編では、紐差町の河口付近で大量のうなぎを釣った出来事などが描かれている。
 永田さんは15日、5、6年生に「文章を読んで場面を想像して絵にするのは大変。想像する力は大人になっても大切。皆さんのおかげで童話集ができた。一緒に喜びたい」と語りかけた。5、6年生は「読み聞かせなどでお世話になりました」とお礼を述べ、永田さんに記念の花束を贈った。
 表紙の挿絵を担当した6年の山田明里さん(12)は「文章を読んで、挿絵を想像するのが楽しかった。3年生から挿絵を描いてきて、ちょっとずつ上手になっていると思う」と話した。
 童話集は70冊製作。市内の小中学校や図書館、図書室などに寄贈する。

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