「九州高校生平和サミット」 特攻殉国の碑など見学 5県から約60人参加

特攻艇の復元船を見学する高校生=川棚町、水上特攻艇震洋展示館

 核兵器廃絶を目指して活動する高校生が交流する「九州高校生平和サミット」の2日目が19日、東彼川棚町と佐世保市であり、戦時遺構を見学して施設の歴史を学んだ。
 長崎県を含め5県の高校生約60人が参加。東彼川棚町では1918(大正7)年から終戦まで魚雷の性能試験をしていた片島魚雷発射試験場跡(三越郷)と、太平洋戦争末期の特攻艇「震洋」の訓練施設があった新谷郷の「特攻殉国の碑」を訪ねた。特攻殉国の碑に併設する資料館で地元ガイドは、隊員らは当時、10代後半だったことなどを説明。「戦争では若い人たちが犠牲になる。平和な世界を築いてほしい」と呼びかけた。
 碑に刻まれた戦没者3511人の名に見入った久留米信愛高1年の高田陽花俐さんは「特攻は残酷なことだと感じた。当時のことを学び、多くの人に伝えることができれば」と話した。

© 株式会社長崎新聞社