「たかしまトマト」甘い香り 糖度と酸味、バランス絶妙 長崎で収穫最盛期

高い糖度と酸味のバランスがいい「たかしまトマト」。収穫がピークを迎えている=たかしま農園

 長崎市高島町の特産品「たかしまトマト」の収穫が最盛期を迎え、従業員は甘い香りが漂うビニールハウスで作業に汗を流している。ピークは4月いっぱいまでで、収穫は6月上旬まで続く。

 トマト栽培は炭鉱閉山後の1989年、雇用対策として始まり、2005年からは崎永海運(同市)が、民間企業でも農業参入できる国の制度を活用して取り組んでいる。
 同社「たかしま農園」のビニールハウス30棟計1ヘクタールで極力水やりを減らして栽培している。小ぶりだが、高い糖度と酸味のバランスがよく、日持ちするのが特長。糖度7度以上の「たかしまフルーティトマト」は▽10度以上=ハートの女王▽8度以上=情熱ハート-などとして展開。7度未満は「かもめのトマト」として出荷している。今年はハウスの老朽化に伴う建て替え計画で減産となる。

収穫された「たかしまトマト」を糖度ごとに選別する従業員=長崎市、たかしま農園

 ハウスでは、従業員が一個一個丁寧にはさみで収穫。選果場の光センサーで糖度ごとに選別した後、大きさや形などを確認しながら箱詰めしていた。溝江弘所長(67)は「栽培面積は減るが、その分管理が行き届き、例年以上に見栄えよく、おいしく仕上がった。よいトマトを作り続けることで、住民の期待に応え地域に貢献していきたい」と話した。


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