社に7回1失点 海星・エース吉田 冷静に、粘り強く

【2回戦、海星ー社】7回を1失点と粘投した海星のエース吉田=甲子園

 海星のエース吉田が力投した。持ち味の制球力がやや影を潜めた中、120キロ台の球速以上に伸びを感じる直球、ブレーキの効いた変化球を駆使して7回1失点。走者を背負っても感情を表に出さず、終始淡々と凡打の山を築いた。
 加藤監督が「あんな吉田は見たことがない。動揺した」と振り返ったように、ボール先行で球数は二回で54球。だが、踏ん張った。大きかったのは先頭打者を一人も出さなかったこと。三者凡退に仕留めた五回は3人ともに3球連続ボールから打ち取るなど、逆境でも「力まずに」と言い聞かせて冷静な投球を貫いた。
 試合後は「粘り強く投げることはできたけど、全然駄目だった。3球で追い込むようにしないと」と反省を強調した左腕。それでも終盤に好救援した髙野や無失策のバックを含め、加藤監督は「出来は百点を超えてると思う。守り抜けた」と開催県との難しい初戦を乗り越えた選手たちを評価していた。


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