春夏計76度の出場、103勝を誇る名門を相手に長崎日大は攻撃でも一歩も引かなかった。取られても取り返し、終盤に2点を勝ち越して30年ぶりの春の1勝へ流れをつくったかに見えた展開。最後は悔しい結果になったものの、勝負の楽しさを存分に示した選手たちは、1万6000人の観衆から温かい拍手を浴びた。
1点を先制された直後の三回に平尾が中前へ同点適時打。昨秋の京都、近畿大会で防御率1点台だった好投手の低めの球をコンパクトに上から振り抜いた。1-1の七回は2死一、三塁の重盗で勝ち越し。一走栗山を刺しにいった捕手の隙を突き、三走加藤が「何度も練習した」とリリースの瞬間からトップギアで本塁へ突っ込んだ。
試合後は「力不足。向こうが一枚上手だった」と潔く負けを認めた平尾。2010年以来の夏の甲子園を懸けて再び始まる県内での競争へ「もっと1球にこだわってやっていく」と全員の思いを代弁した。
長崎日大が名門と好勝負 「1球にこだわってやっていく」 夏の再挑戦誓う
- Published
- 2023/03/22 10:40 (JST)
- Updated
- 2023/03/24 11:23 (JST)
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