「林芙美子 旧居」(広島・尾道市)など 国の登録有形文化財に登録へ

小説「放浪記」で知られる作家の 林芙美子 が住んでいた広島・尾道市の建物などが、国の登録有形文化財に登録されることとなりました。

国の登録有形文化財となるのは、尾道市 土堂にある「林芙美子 旧居」です。林芙美子は、昭和前期に活躍した作家で、多感な10代の大半を尾道市で過ごしました。

木造2階建てのこの旧居は、明治中期に造られたしょうゆ店の離れです。大正時代に生活が苦しかった14歳のころの芙美子と両親が、6畳1間ほどの2階を借りて1年以上暮らしていました。

登録の理由として、間口がせまく、奥行が長い「尾道の町屋」の典型的な特徴であること。また、各地を転々としていた林芙美子の家などが、市内ではこの旧居を除いて残っておらず、貴重だということです。

おのみち林芙美子顕彰会 藤原唯恭 会長
「ありがたいなと思っています。ゆっくり、じっくり鑑賞していただけたらなと」

このほか、尾道市 御調町にある大正時代の洋風建築「旧村井医院の診療棟と門柱」が、出雲街道の歴史的景観が残っているなどの理由で登録されることになっています。

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