福井県敦賀市の商業地31年ぶり上昇 国土交通省が公示地価を発表、2023年1月1日時点

商業地が31年ぶりに上昇した福井県敦賀市。JR敦賀駅周辺整備事業など北陸新幹線開業効果が現れた=2月27日(日本空撮・小型無人機ドローンで撮影)

 国土交通省は3月22日、公示地価(1月1日時点)を発表した。福井県内の商業地で福井市がプラス0.7%で6年連続上昇、敦賀市はプラス1.2%と31年ぶりに上昇へ転じるなど、1年後に迫った北陸新幹線県内開業への期待感が鮮明となった。県内全体でも新型コロナウイルスの影響が緩和。住宅地と商業地などを合わせた全用途の平均変動率はマイナス0.6%(前年マイナス0.9%)と28年連続下落となったが、下落幅は縮小した。

 都市計画区域のある14市町の135地点を調査した。県内全体の商業地の平均変動率はマイナス0.6%(前年マイナス0.9%)で31年連続下落、住宅地がマイナス0.7%(同マイナス0.9%)と27年連続の下落したが、ともに下落幅は縮小した。

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 前年より地価が上昇したのは商業地11地点、住宅地17地点の計28地点で昨年より7地点増加。上昇率トップは、商業地が福井市日之出2丁目の松下歯科医院で3.4%(前年0.0%)、住宅地はあわら市自由ケ丘2丁目の5.5%(同3.1%)だった。

 1平方メートル当たりの最高価格は、商業地が福井市中央1丁目の山口第一ビルの38万3千円、住宅地は同市宝永3丁目の9万4100円だった。

 全国平均は、全用途が前年比プラス1.6%で2年続けて上がった。上昇幅は1.0ポイント拡大した。新型コロナウイルス禍で停滞していた経済活動が再開し、回復が加速した。地方の住宅地は長期的に緩やかな回復が続いており、コロナの影響緩和でプラスに転じた。

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