「はだしのゲン」 教材から削除に “賛成” 意見提出 教職員らの団体「ゲンを教えるのは難しい」【動画ニュース】

広島市の小学校で使う平和教材から漫画「はだしのゲン」が削除されることを受け、23日、教職員などで作る団体が、削除に賛成するという文書を、広島市教育委員会に提出しました。

文書を手渡したのは、教職員らでつくる「日本教育文化研究所 広島支部」の教員と元教員です。

広島市教育委員会は、新年度から小学3年生の平和教材に掲載していた漫画「はだしのゲン」を削除して、原爆により一瞬で家族を失った女性の実体験を採用します。

文書によりますと、「池のコイ」や「浪曲」の場面などは今の児童の実態と合わず、以前から現場の教師の間では「ゲンを教えることは難しい」という意見があったとしています。

そして原爆の悲惨さを伝えるためには、「事実に基づいた資料」を掲載してほしいとしています。

日本教育文化研究所 広島支部 川本通 事務局長
「(歴史的背景を)子どもたちにかみ砕いて解釈して教えないといけない。それだけでも相当の時間を要します」

広島市教育委員会 指導第一課 高田尚志 課長
「現場の声を受けて、われわれも改訂を始めているので、新たな教材で子どもたちが授業をしたとき、どういう反応をするのか期待している」

「はだしのゲン」の削除をめぐっては、撤回を求める多くの声も上がっています。

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