都立広尾病院、5Gを活用し離島医療を支援 八丈島と映像結ぶ

渋谷区にある都立広尾病院で高速通信規格=「5G」を活用した遠隔医療が3月29日から始まりました。最新技術で離島の医療をサポートします。

広尾病院の診察室のモニターに映し出されているのは、八丈島にある町立八丈病院からリアルタイムで送られている心臓の超音波検査の動画です。

東京都は島しょ地域の医療における通信の整備を支援していて、八丈病院にアンテナ基地局が設置されたことから、およそ280キロ離れた広尾病院の専門医が高解像度の動画を確認できるようになりました。オンラインによる専門医の助言を通じ、患者は精密検査や入院が必要になった場合は、島外の設備が充実した病院を受診する仕組みです。広尾病院・循環器科の深水誠二部長は「本当に自分が診察している時の画面を見ている感覚と全く同じ」と話し、八丈病院の木村和義院長は「離島だと精密検査で専門病院に行くのは経済的にも時間的にも大変。(遠隔医療で)島民の大きな負担が少なく済むのではないか」と話しています。

東京都は八丈病院での利用状況を踏まえ、他の島しょ地域への拡大を検討していく方針です。

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