福井県の伝統野菜から鮮魚まで…販売拠点2024年春、福井市にオープン JA県経済連など、総事業費約22億円

福井県福井市高柳2丁目に整備する農畜産物の販売拠点施設のイメージ

 JA福井県経済連と福井放送(福井市)は4月4日、県内全域で生産される農畜産物などの販売拠点施設を同市高柳2丁目に整備すると発表した。今年6月に着工し、2024年春オープンする予定。

 約8800平方メートルの敷地に、延べ床面積約3200平方メートルの鉄骨平屋を建設する。売り場約850平方メートル。敷地の北側には農業体験できる農園(約6千平方メートル)も整備する予定。

 県内JA直売所や道の駅などと物流ネットワークを構築し、各地の伝統野菜やこだわりの農産物のほか、若狭牛やふくいポーク、鮮魚も取り扱う。

 施設内には県産米粉を使ったパンなどを製造する6次化加工所のほか、キッチンスタジオなども整備し、農畜産物をPRするラジオやテレビ番組を放送。料理動画のネット配信なども展開していく考え。このほかアプリやSNS(交流サイト)などデジタルを活用した情報発信に取り組んでいく。

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 県経済連が整備し、総事業費約22億円を見込む。国と県、福井市の補助金計約12億8千万円を活用する。初年度の売り上げは約8億2千万円を目指す。

 JA県経済連と福井放送は同日、農業の魅力向上などに取り組む「食と農の振興に向けたパートナーシップ協定」を締結。県経済連の冨田勇一・経営管理委員会会長は「農家所得の向上につなげていく」と意気込み、福井放送の池内昭彦社長は「メディアの力を生かし、県内農産物の魅力を県内外に発信していきたい」と述べた。

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