京セラが立地協定 長崎県、諫早市と締結 半導体部品生産2026年度稼働目指す

立地協定に調印した(左から)大石知事、谷本社長、大久保市長=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 京セラ(京都市)は5日、長崎県諫早市小栗地区の南諫早産業団地に新工場を建設する立地協定を県、同市と結んだ。旺盛な半導体部品需要に対応するため、ファインセラミック部品や半導体パッケージを生産する予定。年内着工、2026年度の稼働を目指す。
 産業団地内の2区画(計約15万平方メートル)を取得する計画で、今回の協定は造成が完了した1区画(5万7千平方メートル)が対象。鉄骨6階建て1棟(延べ床面積7万7900平方メートル)を建設し、25年度の開設を予定している。投資額は約620億円。28年度までに約500人の雇用、年産250億円を見込む。残りの区画(9万3千平方メートル)は24年に取得する予定で、将来的には複数の建屋を建設し、千人規模の雇用を想定する。
 京セラによると、スマートフォンなど通信端末や半導体関連機器の小型化、高性能化、第5世代(5G)移動通信システム普及に伴う基地局などの増設などを背景に、今後も高い半導体関連部品需要が見込まれている。これに対応するため国内外で積極的な増産投資を進めているが、既存工場のみではさらなる生産拡大は困難と判断し、新工場建設を決めた。
 長崎市内のホテルで調印式があり、谷本秀夫社長が、大石賢吾知事、大久保潔重市長と協定書を交わした。


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