シエンタやスペイド…トヨタ自動車が計29万台リコール スタータ不具合で火災報告が2件

トヨタ「シエンタ」

 国土交通省は4月6日、トヨタ自動車が計約29万台を対象としたリコールを届け出たことを発表した。対象となる車種は「シエンタ」「スペイド」「ポルテ」など計6車種。

 届け出によると平成27年から同29年にかけて製造された「シエンタ」「ポルテ」「スペイド」「カローラ アクシオ」「カローラ フィルダー」については、始動装置(スタータ)の不具合が判明。ボルトの締め付けが不適なため、経年でボルトが緩み出力不足になることがあるという。そのまま使用を続けると、エンジンが始動不能になり、最悪の場合、火災に至る恐れがある。この不具合で火災が2件報告されている。

 また令和4年6月ごろから令和5年1月ごろに製造された「シエンタ」「クラウン」については、以下3点の不具合が報告されている。

(1)運転支援装置の制御プログラムが不適切なため、走行用前照灯(ハイビーム)が自動消灯の直後に再点灯する場合、配光制御ができなくなることがある。そのため、警告メッセージが表示し、ハイビームが点灯しなくなるおそれがある。

(2)後部左用座席ベルトのバックルの保持構造が不適切なため、座席内部に落ち込んで座席リクライニングができなくなることがある。その状態でリクライニング操作を行うと、バックルが損傷して当該座席ベルトが正しくロックできず、最悪の場合、走行中にベルトが外れる恐れがある。

(3)スチール製ディスクホイールが、プレス設備の管理が不適切なため、ディスクが形状不良となり、リムとの溶接強度が不足しているものがある。そのため、溶接部に亀裂が生じ、最悪の場合、ディスクホイールが破損する恐れがある。

 同社はホームページなどで「ご愛用の皆様には大変ご迷惑をおかけ致しましたこと、心からお詫び申し上げます」と謝罪し、トヨタ販売店やお客様相談センターへ問い合わせるよう呼びかけている。

リコール対象車種一覧

スタータ不具合

その他3点の不具合

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