「勝利まであと1歩」最後の訴えに全力 長崎県議選きょう投開票 2023統一地方選

最後の訴えをする県議選候補者=長崎市内

 「勝利まであと1歩」。長崎県議選の選挙戦最終日の8日、候補者は各地の大票田に繰り出し、最後の訴えに全力を挙げた。新型コロナウイルスの感染者は減少し、有権者と握手を交わすなど従来の選挙戦の姿をほぼ取り戻した9日間。戦い終えた候補者は事務所に戻ると充実した表情を見せ、伴走してくれた支持者に感謝の言葉を述べた。9日は投票日。有権者の審判が下る。
 「車両の前を自転車で走っているのは候補者○○です」-。長崎市区の無所属新人は遊説ルートの一部を自転車で走って市民に顔を売る作戦で臨んだ。同市区は14の議席を23人が争う大激戦。「最後は演説より一人一人にお願いする方が効果がある。ひと握手、1票だ」(陣営関係者)。公園を“はしご”し、有権者と笑顔で会話を交わした。事務所に戻ると支持者を前に「チーム一丸で立ち向かい、思いは伝えられた」と感極まった表情で述べた。
 佐世保市・北松浦郡区(定数9)では各候補がそれぞれの地盤を中心に選挙カーを走らせた。昼過ぎには4人の候補が市街地のアーケードに続々と入り、運動員を連れて練り歩く「桃太郎作戦」を展開。このうち自民党現職の2人がバッティングし、握手をしてエールを送り合う場面もあった。立憲民主党現職はマイク納めで「各地で聞いた切実な課題を解決していきたい。全力で働きます。4年間使ってください」と締めくくった。
 3議席を4人が争う大村市区では、商業施設が立ち並ぶ国道沿いに、昼過ぎから現職3人の陣営が続々と集結。ドライバーや通行人に手を振った。マイクを握った自民現職は国県市のパイプ役を果たしてきたとPR。「政治は1人でやるものではない。みんなで大村を盛り上げていこう」と支持を呼びかけた。
 南島原市区は自民現職2人と共産党新人が2議席を競っている。8日、共産新人は地盤の市東部を中心に遊説。「南島原は太陽光発電など再生可能エネルギーの宝庫。特性を生かした新しい産業を興し、仕事の確保を」などと訴えた。

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