2024年春入社の新卒採用人数は増える?それとも減る? 福井県の主要70社にアンケート

2023年比での24年採用数の増減

 福井新聞社は、福井県内主要70社を対象に新卒採用計画に関するアンケートを行った。2024年春入社の新卒採用人数を、23年実績に比べて「増やす」と回答したのは50.0%(35社)だった。前年調査より3.5ポイント上回り、3年連続の上昇。新型コロナウイルス禍からの経済回復などで人手不足感が強まり、採用意欲が高まっている。

 23年春と「同程度」としたのは45.7%(32社)、「減らす」は1社で昨年の3社から減少した。「未定」は2社だった。

 「増やす」と回答した35社に理由(複数回答)を問うと、「事業拡大のため」が16社、「人手不足のため」14社が多かった。景気回復や企業成長に向け、人材投資を図る企業が増えているためとみられ、このほかでは「今春採用予定に不足が生じた」が11社、「定年退職者を補充するため」10社、「受注増が見込まれる」9社と続いた。

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 23年卒の採用活動の印象については「前年より厳しかった」が50.0%(35社)、「前年並みに厳しかった」は38.6%(27社)あり、9割近くが採用人数や必要とする人材の確保に苦しんでいる状況が浮かび上がった。厳しいとした理由として「依然として売り手市場が続いている」や「内定者の辞退が多い」などが目立った。

 調査は3月にウェブ形式のアンケートを行い、製造業27社、非製造業43社が回答した。

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